●最低でも小学生高学年でマスターすべきトレーニング。
●セレクションで鳥かごを能力の判断基準としているチームがある。
●これがマスターできれば試合で活躍できる。
それが「鳥かご」です。
▼なやみ
・とりかごって?
・どんな効果が?
・上手にやるには?
・とりかごのアレンジは?
この記事で「鳥かご」のすべてを教える!
名前:非公表
サッカー経験:15年
指導経験:17年目
トレセン:5年間
(ブロックU10/U11/U12監督経験あり)
B級ライセンス
キッズリーダーインストラクター
初級障がい者スポーツ指導員
サッカー・フットサル3級審判
初めまして。
小学校年代を中心に
5,000人以上のこども達から教わったことが
僕の財産。
これが鳥かごだ!(動画)
新版 風間八宏のサッカースクール トラウムトレーニング トラップが身につく本
鳥かごって?
小学生年代⇒トップ選手まで
この先誰もが経験するであろう。
サッカーのトレーニングの1つ。
●なぜ鳥かごというのか?
輪になった仲間⇒籠(カゴ)
中のおに⇒とり
鳥かごの様子にソックリ。(そのまんま笑)
●呼び方
調べると鳥かご以外にも呼び方がある。
- 鳥かご
- ボール回し
- ロンド
こんなところ。僕はボール回しだったなあ。
●キャプテン翼でも鳥かご作戦が!
相手チームがパスを回して時間を稼ぐ作戦。
う~ん。
小学生なのにスゴイ徹底ぶり。。。
●ルール
仲間で円になる。
円の中に「鳥」(おに)が入る。
「鳥」(おに)はボールを奪いに行く。
「鳥」(おに)にボールを取られないように、
ボールを仲間と協力しながら渡さないこと。
▼鳥かごの目的
攻撃の原理原則の1つ
「ボールを失わないこと」
▼何人でやるの?
何人でもできる優れたトレーニング。
テーマ次第で人数の割合は変えられる。
代表的なのは「4対2」
それ以外にも
4対1・3対1・3対2・5対2・5対3⇒
と様々だ。
●いつやるトレーニング?
練習の序盤に行うケースが多い。
特にアップで行われる。
小学生・中学生年代であれば
トレーニングとして組み込まれることもあるが。
アップで使われる理由がある。
- 良い準備とテンポよくボールが回ることから体温が上昇する
- ボールを「止める蹴る」基礎基本が入っている
- 楽しいものであり、ハイテンションになる。
僕が鳥かごをすすめる理由
●より実践的な技術の向上(とめる・ける・みる)
●サッカーの縮図が鳥かご
●楽しい
●より実践的な技術の向上(とめる・ける・みる)
▼お手本動画
う、うますぎる。。。
鳥かごって、
めちゃくちゃ実践的なトレーニング。
▼技術トレーニングとは(ドリル)
技術を切り離したトレーニング
例)2人で向かい合ってのパス交換
止める技術と蹴る技術に特化したトレーニングだ。
技術には特化できるが、
相手がいない分、
実践的ではない。
▼実践的トレーニングとは(応用)
試合で活かすために、相手をいれる
例)4対2での鳥かご
相手がいる分より実践的になる。
相手をよくみながら
- どこに出すか?
を決めなくてはならない。
このように
より実践的な技術の向上が期待できるし、
「みる」要素も入ってくる。
▼こんなコーチいない?(余談)
観る必要がないトレーニングなのに
「まわりをみろ!」
もしくは
「まわりをみるくせをつけろ」
いやいや、
みる必要がないトレーニングで
みろ!はおかしいでしょ。
優れたコーチならば
みないと成功しないメニューを考える。
その点でも、
技術トレーニング後の、
鳥かごだと相手がいる分。
みないと成功しない状況を演出できる。
●サッカーの縮図が鳥かご
これはサッカーの縮図。
- 仲間を上手に使ってサッカーをする
- 相手をよくみてプレーする
- 相手を誘って反対サイドをつく
▼仲間を上手に使ってサッカーをする
「チームの中の自分」という
メンタルが形成されてくると
仲間を上手に使ってプレーすることが
より求められる。
もりろんドリブルで打開できるならそれでも良いが、
なかなか低学年代のように
「すべてドリブルでしかける」ことが
難しくなってくる。
相手もグループで守ってくるからね。
だからこそ、
パスを上手に使う必要がある。
パス👇
- 右足に出す?
- 左足に出す?
- 強いボール?
- 弱いボール?
- 長いボール?
- 短いボール?
パス1つ出すにも
パスの性質は大きく分けて6個。
この選択を瞬時にバルサの選手はやっているよね?
仲間を上手に使ってサッカーをするためには
「みる」「パスの性質の選択」が必要になる。
▼相手をよくみてプレーする
「サッカーは自分のやりたいプレーをするスポーツではない。」
「サッカーは相手を観ながらプレーをするスポーツ。」
そう、いきつくところは「リアクション」
この鳥かごでも
相手の
- おにと自分との距離
- おにどうしの距離(すき間)
- カラダの向き
これらをよく観て
相手のアクションに対し
プレーを選択しなくてはならない。
▼相手を誘って反対サイドをつく
バルサの選手は
小さいパスでおにを引き付け
大きいパスで反対サイドに展開してるのが
わかるだろうか。
「サッカーの崩しの基本」
これは、
ショート・ショート・ロングとまったく一緒。
相手を引き付けて、
逆サイドの広いスペースでチャンスを作る。
上手に鳥かごをするポイント
攻撃【かご=輪】
●ワンタッチとダイレクトを使い分ける(相手を観る)
●パスの精度(強さ・方向・タイミング)
●相手の間を通す
守備【とり=おに】
●奪うタイミングを逃さない
●仲間と協力すること(コース限定)
●間を通されない(おきざりにされる)
攻撃【かご=輪】
●ワンタッチとダイレクトを使い分ける(相手を観る)
鳥かごで一番大事なのは
「ダイレクト」=トラップせずに一回でパス
か
「2タッチ」=トラップして次でパス
なのかを見極めること。
見極める要素は
おにと自分の「距離」
自分にパスが回ってきた時、
「おにが近くにきそう?」
「おにが遠くにいそう?」
ここをよくみて選択するだけで
カンタンにはとられなくなる。
おにが近く!⇒ダイレクト
おにが遠く!⇒トラップ
●パスの精度(強さ・方向・タイミング)
冒頭でも少し触れたが、
パスの「強さ・方向・タイミング」が重要だ。
「どれくらいの強さでどこにいつだすのか?」
ということ。
とくに鳥かごでは、
強さと方向はポイントとなる。
強さ⇒相手の距離によって
方向⇒仲間が有利になる足へ(右あし?左あし?)
●相手の間を通す
なぜ相手のすき間を通すのか?
通すことで相手をおきざりにできるからだ。
試合中に相手の間を通せれば、
通されたディフェンダーは
自分より後ろにボールが進んだため、
「追いかける」格好となる。
これは2人が死んだも同然となるのだ。
守備【とり=おに】
●奪うタイミングを逃さない
どんな時が奪えるタイミングなのか?
- トラップをミスした(足から離れた瞬間)
- パスコースが読めた
- パスミスが起こった
このようなシーンは迷うことなく奪いに行こう!
●仲間と協力すること(コース限定)
一人で追いかけてもボールは奪えない。
仲間と協力することで
奪える可能性もぐっとあがる。
「右からコースを消せ!」
「左からコースを消せ!」
このような声をかけることで、
コースを限定していき、
奪えるタイミングを自ら作り出す。
おには「頑張るだけ」ではなく
頭を使えば上手に奪えるもの。
●間を通されない(おきざりにされる)
攻撃でも伝えた通り、
間を通されると、おきざりにされてしまう。
2人の隙間を気にしながら、ボールを奪いに行くこと。
これはゲームでも一緒。
ゴールに直結するコースを仲間とケアしながら
ボールを奪いに行く。
鳥かごもいっしょ。
鳥かごアレンジおすすめ4選
ダイレクト⇒2タッチ⇒ダイレクト⇒2タッチを
交互にパスしなければならない。
【ポイント】
- 先々考えながらプレーする
- 2タッチは「置き所」が大事になる
- おには2タッチの時が狙い目
ボールを15回回す、
もしくは
真ん中のコーンに当てると貯金1
※貯金1=おには貯金1になると、ボールを1回奪っても1回分交代できない
【ポイント】
- 失わないことと、当てる(責める)ことの両極を選択肢に入れながらプレーしなければならない(一辺倒にならずにどちらも狙ってなければならない)
- おにも、「奪う」「守る」の両極を考えてプレー
失わずにボールを保持しながら、
チャンスがあれば向かいの辺にドリブル突破する
【ポイント】
- 受けてのポジション(相手の背後)
- パスの強さ(突破させるボールの質)
- おには「奪う」「守る」両極を気を考えてプレー
ボールを失わずに前の仲間に預ける。
おにはボールを触ったり、ラインアウトしたら交代
【ポイント】
- 前をむいたボールの持ち方
- ボールのおきどころ
- 受けてのポジション
- ダイレクトとトラップの選択を持つ
- おには奪えるタイミングを逃さない
まとめ
このように鳥かごは優れたトレーニングだ。
僕は
「鳥かごこそがサッカーの縮図」
だと思う。
アレンジした鳥かごは
もっとバリエーションがあるし、
人数・鬼の数・タッチ制限・広さ・ボールの数を変えることで
無限に存在する。
ぜひ「ボールを失わないトレーニング」
鳥かごをトレーニングにいれてみよう。